偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・学級通信

蜉蝣(カゲロウ)という虫はね、生まれてから二、三日で死ぬんだそうだが、
それなら一体何のために世の中へでてくるのか。

吉野 弘さん(詩人)

「生まれる」とは英語でbe born と受身形で書きます。詩人の吉野さんはこのことに気づき、一編の散文詩を書きました。標題の言葉はその中にあるものです。

 親に反抗する子どものセリフに「誰が生んでくれと頼んだ」というものがあります。そんな子どもに「親不孝者め!」と頭ごなしに叱ってもはじまりません。中学生の子にはこう言ったらどうでしょう。

「お前は神様から私たちに預けられたんだよ。日本語では『授かる』と言うでしょう。英語では『生まれる』は be born といい、後に by God が省略されているんだよ。神様のおかげでこの世に生まれたのだから、お前は神様に悪態をついているのだよ」

 詩人はこの詩の後半で、「蜉蝣の雌を拡大鏡で見ると、口は全く退化して食物を摂れない。胃の中は空気ばかり。ところが腹の中には卵がぎっしり入っている。目まぐるしく繰り返される生き死にの悲しみが、咽喉もとまでこみあげているように見える」と詠っています。詩人は受身形で与えられた生を、自分の生として引き受けなければならないと教えているのです。

(『子どもの心を育てる珠玉の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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