偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

人間というものは、過失を犯さずには生きていけないものだ。

三浦 綾子さん(作家)『塩狩峠』

 失敗のない人生なんて味気のない蒸留水のようなものだと思います。小さな成功や挫折、失敗という、いわば、ミネラル分をたっぷり含んだ水こそ人生に役立つのではないでしょうか。(中略)
 表題の言葉は主人公の友だちである吉川脩の言葉です。この言葉の後に「したいと思うことをし、してはいけないと思うことをやめればそれでいいはずなのだ。ところがそうはいかない。……人間って不自由なものだね」と続きます。

 最近では「してはいけないこと」の基準が不明確になり、「何でもあり」の世の中になっている傾向があります。周囲の目からは当然過失であると思われることさえ過失ではないと否定したり、責任逃れをしようと試みたりする人が見受けられます。

 大切なことは、犯してしまった過失をどう償うかです。過失の結果が自分に及ぶだけで済むなら二度としくじらないように反省し、努力と工夫を重ねていけばいいのです。しかし、人に迷惑の及ぶ過失を犯したなら、誠心誠意詫びて許しを求め、可能な限りの償いをしなければなりません。(中略)
 テレビの対談で、ある企業の社長の「成功から学ぶことはあまりありませんが、失敗から学ぶことはたくさんあります」と言った言葉が忘れられません。

(『子どもの心を育てる珠玉の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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