偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・学級通信・進路だより

集中と分散の切り替えを急にやるのは難しい。
緩やかに集中する時間があって、だんだん深く集中していく感じですかね。
自意識が外れると入りやすいように思います。

(「東京新聞」2017.9.29)羽生 善治 さん(棋士)

 人は誰でも集中のしっぱなしというわけにはいかない。どこかに気持ちの分散の時を入れてバランスを保つことが必要となる。  対局が煮詰まってくると、あれこれと雑念が入ってくる。この一戦に負けると後がない、まずい手は汚点を残すなどと考える。そして、どうしてこういう局面になってしまったのか、反省と検証をやり始める。この作業は対局後にやるべきことなのに、それが途中の作業として頭の中にしゃしゃり出てくるという。

 羽生氏は、こういう諸々の雑念を「自意識」と呼び、その振り払いを考える。しかし、急にはやらない。人が海に潜る時にはいきなり深く潜らないで、少しずつ慣らしていくように、「だんだん深く」を心がける。

 その上で、「無理にでも結論づけて、次に進む」という。どうしてこうなったかではなく、「100キロ先ではなく、目の前の1キロを頑張ろう」、たとえ負けてもそれは結果。過去を忘れて前を向く。すると「自意識」の呪縛が外れて、新たな集中が緩やかにやってくると、経験から話す。

(『月刊プリンシパル』2017年12月号、講話に生かせる現代の名言69/ 学事出版より)


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