偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・学級通信・進路通信

どんなときでも「できない」と思ってはだめだ。

櫻井よしこさん(ジャーナリスト)『大人たちの失敗』より

櫻井さんはハワイ州立大学を卒業後、帰国して教師になろうと思ったが、その機会がなく、就職で悩んでいたとき、アメリカの新聞社「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙のエリザベス・ポンドさんの誘いで助手として東京支局で勤務することになった。

仕事はあらゆる雑用からポンドさんの通訳、それに日本語がわからないポンドさんのために日本の新聞を読んで重要な記事をピックアップして要点を翻訳することだった。

8時に出勤して10時までに6つの新聞を読んで記事の要約を英訳タイプするのは大変なことだった。時間内にできずに悩んだ櫻井さんは、2時間かかる通勤時間を利用して新聞を読むことにした。重要な記事にはマジックペンで印をつけ、出勤してすぐタイプして自分の仕事の責任を果たすことができるようになった。

この経験から櫻井さんは、「給料を出す会社のために自分がどういう形で役立つかを考えなければならない。仕事を言いつけられたとき、どんな難しそうなことも前向きに取り組むことが大切だ」という。

「自分にはできないと思った瞬間に、本当にできなくなってしまいます。たとえ、こなすだけの能力があったとしても、できないと判断したときには、本当にできなくなってしまうのです」という言葉を心に刻み込みたい。

(『生徒に贈る言葉の花束』佐藤允彦著/学事出版より)


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