偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・学級通信・学年通信

幸福になるには物も必要だが物から離れ、便利さを捨てることも大切だ。
心のありようという、ささやかな喜びが何にも勝ることもある。

リヒャルト・エルンストさん(ノーベル化学賞受賞者)

 標題の言葉は、ノーベル化学賞受賞者を囲む科学フォーラムにおける質疑応答で「科学の発明は必ずしも幸福につながらないことをどう考えるか」という問いに答えたものである。

 私たちの身の周りには便利な物があふれている。例えばICチップ。子どもの誘拐事件の対策の一つとしてランドセルにICチップを取り付ける動きがある。下校後、家に帰り着くまで警備会社が追跡調査をして安全を確保しようというのである。親の不安はいくらかなくなるだろうが、子どもの側からすると「道草を食う」楽しみが奪われることになる。(中略)

 スペインの小学校では、朝夕親が子どもの送り迎えをしている。また、昼食は家に帰って食べる習慣があるので、昼も送り迎えをしなければならない。親の負担は大変だが、楽しそうに手をつないで歩いていく姿を見て、ICチップを付けて済ませる日本の親子は果たして幸せなのかな、と思わざるを得ない。

(『生徒に贈る言葉の花束』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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