偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

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対象学校だより・学級通信・進路通信

歌や絵は、なくてもいいかもしれないけど、それが人間を生かしてくれることもあるんですね。

星野富弘さん(詩画作家)

 四季折々の自然のなかで花の詩画を書き続けている星野富弘さんが、歌人の俵万智さんとの対談のなかで話した言葉です。

 中学校の体育教師として指導中、頸椎損傷の事故に遭い、手足の自由を失いました。入院中より詩画の創作活動を始め、著作に「鈴の鳴る道」「速さのちがう時計」また「花の詩画集展」の開催などがあります。口に絵筆をくわえて、時間をかけて花や植物を描き上げていきます。 自分の目と心に焼きつけ、描いていき、そこに言葉も生まれてくると話しています。

 花の美しさに気がついたのは入院中で、花のないところに行ってからでした。詩とか言葉の素晴らしさ、力強さもそのころ気がつきました。入院していたとき、病室に片足を切断しなければなせないほどの重症のおじいさんがいました。短歌を作って病を忘れ生き生きと闘病生活を送っていました。歌を書くことで嫌なことさえも喜んでいるようにも見えました。そこで表記の言葉が続けられています。

 対談の相手の俵万智さんも「表現する手段さえ持てれば悲しいこともプラスにできる」と話しています。歌や絵が人に希望を与え、生かしてくれることもあります。希望をなくしたり、何もしたくないなどの悲壮感につきまとわれるような人に生きる喜びを話す訓話のなかに使えます。

(『心を育てる言葉の贈り物』岩田壽夫著/ 学事出版より)


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