偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

ホーム・グラウンドを持とう

丸谷 才一さん(劇作家・小説家)『思考のレッスン』

 これは、国語学者の大野晋さんの「僕にはホーム・グラウンドがあるんです。困ったら、いつもそこへ戻って考えるんですよ」という言葉に共感した丸谷さんが、「思考の原点を持とう」と著書のなかで呼びかけているものである。

 大野さんのホーム・グラウンドは古代の日本語の音韻で、これを思考の原点としてタミル語と日本語の母音が同根であるとの説を唱えられた。大野さんは思考の中心となる場を日本語の音韻において、それに関連する分野へ思考を発展させていった。(中略)

 このことは思考のことに限らず人生のすべてに当てはまる。自分のよって立つところ(=ホーム・グラウンド)を持つことは、困難な問題に直面したときに「ぶれない」ですむ。言い換えれば「自分らしさ」は何なのか。自分のコア(核)となるものは何か、それがはっきりしていれば道に迷っても立ち戻ることができるというものだ。

 

 考えてみれば学校生活は、いわば各自が自分のコアを発見するためにあるといってもいい。長い人生での座標軸を発見するために学んでいるのである。

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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