偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

焦ることは何の役にも立たない。後悔はなおさら役に立たない。
焦りは過ちを増し、後悔は新しい後悔をつくる。

ゲーテ(ドイツの文豪)

 何らかの成果を得ようと急ぐあまりに、焦りばかりが募ってきて自分を見失ってしまうことがあります。定期試験や受験勉強、昇進試験などで、その日が近づいてくるといくら勉強しても少しも頭に入らず、イライラが募ってかえって調子を乱して、焦りを増幅させてしまいます。こんな体験は誰にもあることでしょう。(中略)

 ユーゴスラビアには、「せっかちは悪魔の使い」ということわざがあるそうです(『PHP』1983.8)。言い得て妙の言葉です。外国人から見ると日本人はせっかちだといわれますが、いつも時間を気にする国民性に由来するのかもしれません。(中略)

 焦りは失敗を招くことが多々あります。失敗していくら後悔しても取り返しがつきません。初めからしっかりと考えてことに臨むことが大切です。このことを孔子は次のように述べて忠告しています。
「その前を慎まずしてその後を悔ゆるは、悔ゆるといえども及ぶ無し」

(『子どもの心を育てる珠玉の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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