偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

脳における空白こそ、人生の本質です。脳の空白はひらめきを生む。

茂木健一郎さん(脳科学者)

 茂木さんによると、脳に空白があるということは「そのスペースに何か新しい情報が入ってくることを、あるいはそれを期待できる状態にあることを意味する」と言い、「人間の脳にとって常に空白があることは非常に大事だ」とも言う。
 創造的な人は常に空白をもち続けていて、情報をいつでもキャッチできる間隙をもっている人であり、間隙がないと創造性もひらめきも生まれない、と指摘する。

 要するに、脳が忙しく働いているときは創造的なひらめきは生まれないのだから、精神的にゆったりしているとき、たとえば、風呂に入っているときやいつもの散歩道を歩いているときなどに、思いがけない、いい考えが浮かぶというわけである。

 勉強や友だちのことなどで悩みがあると、先に一歩も進めなくなる。堂々めぐりして解決に至らない。そんなときは何か別のことに手を染めてみるとよい。悩む脳に「暇」を与えるのである。そうすれば「空白」ができて、別の考えが入り込むことができるだろう。それが問題解決にヒントを与えてくれるに違いない。

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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