偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

ほめる人はいくらでもいる。しかし、心から苦言を呈する人は少ない。

浜尾 実さん(元侍従長)

 いくつになっても人にほめられると嬉しくなります。自分の存在価値を認められたと思うから嬉しくなるのでしょう。反対に叱られると自分が否定されたような気がして不愉快になり、時には反発することにもなります。

 好ましい人間関係を築くために、人はお世辞を言ったり、時には「ゴマ」をすったりすることもあります。しかし、面と向かってその人を非難したり、苦言を呈したりすることはしません。(中略)

 浜尾さんは、昭和天皇と平成天皇の教育係として永年勤められ、その後は諏訪市で幼稚園の園長さんをして慕われたそうです。自分の子どもなら厳しく叱ることも、時にはお尻を打つこともありますが、浜尾さんは、幼少期の昭和天皇、平成天皇が間違ったことをしたときは、心を込めて厳しく指導したそうです。

 浜尾さんは、身分や地位を畏れず、「人師」(人を導く人)としての役割を見事に成し遂げた真の教育者といえるでしょう。自分の役割を果たす中で、人間愛を込めて誠実に行うことの大切さを浜尾さんは教えてくれました。

(『子どもの心を育てる珠玉の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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