偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

人間には「感じの良い顔」と「感じの悪い顔」の2種類がある。生まれつきの造作はやむを得ないが、「感じの良い顔」になるには、努力が必要で、日頃から持続的な知的好奇心ってものが必要なんです。

林 望さん(作家・書誌学者)

 イケメンのアイドルグループやAKB48などの可愛いグループに憧れる若者は多いけれど、感じのいい人間になりたいと思う人は少ないのではないでしょうか。若い時は誰でも外見に捉われるものだから当然ですが、一様に皆が追い求めるもの、流行を追うばかりでは自分を見失うおそれがあります。(中略)

 刃物は砥石で研げば切れるようになりますが、人間は研鑽を積まなければシャープになれません。何を、どう努力すればいいのでしょうか。
 林さんは、自分の好きな分野の書物を読むことを勧めています。大人になって人間の深みを知るのはその人のインテリジェンスで、何気ない会話の中で、『徒然草』や『平家物語』の一節が出たり、『奥の細道』で芭蕉が辿った場所での句を披露されたりすると、その人の奥深さに魅せられると言います。

 パソコンのこと、バイクのこと、なんでもいいのですが、その道のことを熱心に語る人の顔は生き生きしています。それが相手に「感じの良い顔」と映るのかもしれません。ないものねだりの美形「イケメン」に憧れるより、味のあるいい顔「アジメン」をつくりましょう。それはあなたの努力次第です。

(『子どもの心を育てる珠玉の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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