子どもに届けたい今日のひとこと

「むずかしいのは続けること」「やってみたこと、ためしたことが財産」など、
担任として、校長として子どもたちとのふれあいのなかで
学校生活から拾いあげたちょっといい話。
通信のネタ探しのヒントにもなります。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・校長室だより・学級通信

「サンタクロースは、いるんですか?」

「編集者さま
私は8歳です。私の何人かの友だちはサンタクロースはいないと言います。パパは『サン新聞が言うことならそのとおりだ』と言います。どうか私に本当のことを教えてください。サンタクロースはいるのでしょうか?
ヴァージニア・オハンロン」

 これは、いまから120年ほど前に「ヴァージニア」という8歳の少女が、ニューヨークの新聞社に送った投書です。夢多き子どもが、こういう疑問を抱いて親や先生に問いかけてくることは、よくあるでしょう。皆さんなら、どう答えますか?

 ところが、この投書を受けとった「サン新聞」は、なんと「社説欄」を使って、なんとも素敵な「社説」を掲載したのです。その全文(英文も)は、ぜひともネットや書籍で確認していただきたいのですが、一部だけ紹介します。

「じつはね、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとか、いたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、そういうものがあふれているおかげで、ひとのまいにちは、いやされたりうるおったりする。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。
サンタクロースがいないってことは、子どものすなおな心も、つくりごとをたのしむ心も、ひとを好きって思う心も、みんなないってことになる。見たり聞いたりさわったりすることでしかたのしめなくなる。世界をいつもあたたかくしてくれる子どもたちのかがやきも、きえてなくなってしまうだろう」

 目に見えるものしか信じないなら、この世の最も大切な「愛とか思いやりとかいたわり」さえ、存在しないものになってしまうと説く社説(中略)。子どもの率直な質問にしっかり向き合い、素敵な言葉と夢と心をもって応えていくこの新聞社の姿勢は,「先生」そのもののような気がします(後略)。

(『クラス担任が自信をもって「語る」12カ月』担任学研究会編著/学事出版より)


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