子どもに届けたい今日のひとこと

「むずかしいのは続けること」「やってみたこと、ためしたことが財産」など、
担任として、校長として子どもたちとのふれあいのなかで
学校生活から拾いあげたちょっといい話。
通信のネタ探しのヒントにもなります。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより・学校だより

荷物はベッドに縛りつけよ

 中国を旅したときのことだ。上海でのホテルは一人150円ぐらい(当時)の相部屋で、4人全てが日本人だった。にもかかわらず、彼らは自分の荷物に小さな鍵をつけ、さらにベッドにチェーンロックで縛り付けてある。(なんだい、こいつら。俺のことを信用していないのか)なんて不愉快になったりもした。しかし、そうではなかったのだ。

 同部屋の日本人がきちんとした人であっても、物がなくなるなんでことは中国ではしょっちゅうあるのだ。日本ではほとんど考えられないが、従業員が持っていってしまうとか、客の振りをした地元の人間が持っていくとかね。荷物がなくなったとき、なくした本人が嫌な思いをするのは当然だが、同じ部屋にいるメンバーも同じく嫌な思いをする。自分に疑いがかけられるのは嫌なものである。

 そうなのだ。事件を未然に防ぐために、しっかりと荷物を守っていたのだ。同室のメンバーに嫌な思いをさせないように気を使っていたのだ。もちろん、いたずらをする人が一番悪いのだが、それだけではすまされない問題がある。私は、先ず一緒に暮らす仲間にいたずらを起こさせないようにしていくことが大事じゃないかと思っている。仲間を悪者にさせない環境作りということだ。

 袋の紐をきちんと締めてない体育着入れ。ロッカーに投げ入れてある辞書。棚の上に投げだしてる荷物。人が集まって生活する社会では、人に迷惑をかけないようにするのが基本だが、いたずらを起こさせないようにするのも、大事なことだ。

(『こんな時どう言い返す』池田修著/学事出版より)


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