子どもをやる気にさせる話

子どもがやる気を出すとき、その意欲の源となるのは夢と希望です。「あんなふうになりたい」「こんなことをやってみたい」という夢みる力と、「ボクにもできる」「ワタシだってやれる」という希望を子どもたちにどう与えるか。
そのヒントがギュッとつまった話をご紹介します。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより

失敗と書いて成長と読め

野村 克也(元東北楽天ゴールデンイーグルス名誉監督)

 野村さんは“ノムさん”の愛称で親しまれ、プロ野球界で数々の記録を残した野球人である。監督としてもリーグ優勝5回、日本一3回の実績を残した名監督で、その采配は理論的でID(import Data)野球と言われ、データを重視した指導でチームを優勝に導いた。

 自由契約になった選手や実績のない選手でも積極的に活躍の場を与えて自信をつけさせ、「選手再生工場」という評価を得ていた。「人を育てるには自信をもたせることだ」という野村さんの言葉は学校教育の場でも言えることだ。

 標題の言葉は、NHKの番組『知るを楽しむ』で耳にしたものである。失敗すれば誰でも落ち込み悔やむ。とかく後ろ向きになり、進歩は期待できない。これは「失敗は成功のもと」という至言を野村さん流の表現で表したもので、選手に「恥をかかなければ成長しない」という激励の意味も含んでいるように思う。

 名投手の故稲尾和久さんも同じようなことを言っている。「なぜ失敗したかより、なぜ成功したかが大切だ」と。失敗の原因を探ることは科学の世界では大切なことであるが、メンタルの要素が強いスポーツの世界ではかえってスランプを長引かせることになりかねない。それよりも成功した理由や状況をしっかりと記憶して、その感触を大切にするほうが好成績を持続するのに役立つ。

 成績の上がらない生徒を叱るよりも少しでもいい点を取ったら「よし! それだ。できるぞ!」と励ましたほうがより成長する。根は一緒だ。

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/学事出版より)


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