子どもをやる気にさせる話

子どもがやる気を出すとき、その意欲の源となるのは夢と希望です。「あんなふうになりたい」「こんなことをやってみたい」という夢みる力と、「ボクにもできる」「ワタシだってやれる」という希望を子どもたちにどう与えるか。
そのヒントがギュッとつまった話をご紹介します。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学校だより・校長室だより

心の中のごみ=駄目意識を取り去れ

ロバート・シュラー『信念』

 財団法人日本青少年研究所が実施した中学生・高校生の意識に関する調査が、2009年2月に発表された。日本・韓国・中国・米国の4カ国の中・高校生、それぞれ1000人ずつ計8000人を対象に実施された「自分に人並みの能力があると思うか」という質問に、「あまり思わない」「まったく思わない」と答えた日本の子どもの割合は、中学生で45.6%、高校生で46.7%で、4カ国の中で最多であることがわかった。また「自分は駄目な人間だと思う」割合も、「まあそう思う」「とてもそう思う」を合わせて中学生は56.0%、高校生は65.8%で群を抜いて高かった。日本の中・高校生はなぜ駄目意識にとらわれているのだろうか。

(中略) 原因はいろいろ考えられると思うが、失敗を恐れ、恥をかくことを恐れる風潮がその根底にあるのではないだろうか。(中略)失敗して叱られるのが嫌だ、という子どもの声を聞くと、これまでの大人の子どもに対するあり方を問わずにいられない。

 シュラー牧師はこう述べている。
 「毎日多くの駄目意識が私たちの心の中に入ってくる。ほったらかしにしておくと、私たちは駄目意識によって沈没するだろう。私たちは毎日積極的な心を培うと同時に、心の中のごみを取り去るよう努力すべきである」
 ひとりでごみを取り除くのはむずかしい。積極的でハングリー精神に富む人を友にすれば、いつの間にか自分の中のごみが取り除かれていることに気づくだろう。きみならできる!

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/学事出版より)


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