子どもをやる気にさせる話

子どもがやる気を出すとき、その意欲の源となるのは夢と希望です。「あんなふうになりたい」「こんなことをやってみたい」という夢みる力と、「ボクにもできる」「ワタシだってやれる」という希望を子どもたちにどう与えるか。
そのヒントがギュッとつまった話をご紹介します。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより・学校だより

自分がイヤになるのは、とても良いことだと思います。
というのは、それだけ要求水準が高いというか、
自分を高めたい気持ちが強い証拠。
そのハードルに達しないから、しょげているだけなのです。

毛利子来(もうりたねき)(小児科医)

 自分がイヤになり、自己嫌悪に陥ったことのない人はいないだろう。「少しは努力したのにちっともわからない」「人はあんなに簡単にできるのに、わたしは全然できない」。こうした愚痴をこぼす人は多い。そして自分を責める。責めてもどうにもならないのに、また責めて惨めな気持ちになる。最悪は「こんな自分をどうして生んだ」と親を責める。

 (中略)人は皆、自信満々で輝いて見える。陽気で何一つ悩みがないように見える。人と比べて自分のできなさがより深く思えてくる。いったん、この劣等意識のスパイラルにはまると抜け出すのが容易でない。

 「たぬき先生」はこう助言する。「自己嫌悪に陥ったときは、ああ、自分は理想をもっているな、努力する気持ちを失っていないのだな、と思っておくにかぎります。そうすれば、多少とも脱出する元気が湧いてくるのではないでしょうか? その結果は、たいてい以前よりもすばらしいものをもたらしてくれるはずです」

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/学事出版より)


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