担任から子どもたちへのメッセージ

公立中学校教師歴35年、学級担任歴27年の経験をもち、1960年から学級通信を出し続けてきた山田暁生さんによる「通信で伝える希望のメッセージ」。子どもたちが「自分の居場所」を確認でき、「自分への期待感」がわき上がり、「未来への希望」がもてるようなメッセージの数々は、実体験の深みがあり、子どもたちへのプレゼントのような温かみがあります。通信やお知らせの囲み記事、空きスペースを有効活用するために使えます。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより

私の中に住み続ける「三日坊主」

「ようし、この長期休みこそ有意義に過ごすぞ!」と生活計画を立てる。
 1日目は頑張った。2日目も「せっかく計画を立てたんだから頑張らなくっちゃ」と努力はしたが、計画通りには実行できなかった。3日目は「休みはまだ(  )日もある。きょうぐらいは少し休ませてもらおう」と自分を許し、しばりの綱をゆるめた。

 もういけない。私の心の片隅でひっそりとちぢこまっていた「三日坊主」が「おらが春が来た!」と言わんばかりに活動を始め、ぐんぐん成長してくる。「あの計画はなかったことにしような」と私にささやく。そんな甘い話に私は簡単に飛びつき、「うん。無かったことにしようね。それがいい」と即座に受け入れた。楽なほうに自分を許すなんて、いとも簡単だ。

 そして、私はのんびりと日々を過ごしていった。
「まだまだ(  )日も休みがある。きょうぐらいはゆっくりさせてもらおう」と思うと、もう一人の自分が「いいよ。いいよ。ゆっくりしなよ。人生は長い。日数もまだたくさん残っている」と私の怠惰を許してくれる。

 そうこうしているうちに日が経ち、休みもあと数日となった。「あれ?もう(  ) 日しかないのか。明日から頑張ろう」と思い、明日を迎える。
 あと(  )日しかない。という気持ちと、あと(  )日もあるという考え方がけんかを始めた。そうこうしているうちに休日は無くなってしまった。  「継続は力なり」の大敵はこの「三日坊主」。

(『クラス担任が子どもに贈るハッピーメッセージ』山田暁生著/学事出版より)


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