担任から子どもたちへのメッセージ

公立中学校教師歴35年、学級担任歴27年の経験をもち、1960年から学級通信を出し続けてきた山田暁生さんによる「通信で伝える希望のメッセージ」。子どもたちが「自分の居場所」を確認でき、「自分への期待感」がわき上がり、「未来への希望」がもてるようなメッセージの数々は、実体験の深みがあり、子どもたちへのプレゼントのような温かみがあります。通信やお知らせの囲み記事、空きスペースを有効活用するために使えます。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより

首に水をかける

 風邪は体力の弱ったところに、風邪のウイルスが入ってなるものだ。だから体力をつけてウイルスが活動できなくするのがいい。  そこで、今日はとっておきの方法を伝授する。心して聞くように…。時に、温泉に入る猿がいるのを知っとるか? あんな吹雪の中で温泉に入りながら、なんで猿は湯冷めしないのかわかるか? どうやら理由は2つある。

 まず猿は、体中毛に覆われている。この毛は油分が多いので、表面はびっしょりでも皮膚までは濡れていないということだ。だから体温が急激に下がることがないらしい。  もうひとつは、猿の血管は収縮が早いということだ。簡単に言えば、風呂から上がった瞬間に血管が細くなり、これまた体温を逃がさないようになっているということだ。(中略)

 しかし人間は、急激に血管を細くできるようには作られていない。そこで強制的に血管を縮めるのだ。水をかけるのだ。体全体にかける必要はない。首と名が付くところにちょっとで大丈夫である。即ち、手首、足首、首である。これで毛穴がきゅっとしまる。そして、湯冷めしないから風邪をひきにくくなるのだ。

(『こんな時どう言い返す ユーモアあふれる担任の言葉』池田修著/学事出版より)


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