(4) 実例で学ぶ はがき新聞づくり(2015年7月公開)
実際にはがき新聞づくりを指導するにあたり、どんな点に留意すれば、生徒の意欲を引き出し、表現力を伸ばすことができるでしょうか。今回は、具体的に3つのケースを想定し、考えてみます。
ケース1 夏休みの思い出を伝える
「はがき新聞」用原稿用紙にはわくやマス目があるので、レイアウトも簡単です。
線は定規でまっすぐ引きましょう。
文字は力強く、カラフルに。わくも色鮮やかに。イラストや写真も入れると、より魅力的な紙面に。
一番伝えたいこと、一番言いたいことをトップに。読む人の心をとらえるのは自分の記憶に残るエピソード。
色の重ね塗りなど、絵や見出しを工夫してください。
できあがりました。
ケース2 2学期の目標を立てる
最初は大まかなレイアウトでかまいません。
題名や見出しを入れます。あらかじめ文字数を数えておきます。
記事を2つに分け、2つ目にはクラスのみんなや先生に向けた目標を。
トップの見出しは、もちろん2学期の目標。絵にこだわる必要はなく、記事に合う「漢字1字」でもОK。
書きやすいところから書きます。
薄く書き、その上からペン書きしてもかまいません。
色を塗り、目立つデザインに。
漢字1字はとくにデザインの工夫を。
美術の表現力が向上します。
クラスみんなへのメッセージと題名を書きます。目標を決めた理由でもかまいません。作品は教室に掲示しても、友人と交換してもよいでしょう。
ケース3 年賀状として出す
絵日記を書く要領で年賀状をつくりましょう。新年の決意を見出しにしたり、干支にちなんだ題名をつけるのもアイデアです。
目上の方に書くのか、友だちに書くのか。
相手を意識することで言葉遣いや相手を思いやる心が身につきます。
複数の相手に送るときはプリントします。心を込めた1枚がたくさんプリントされれば達成感も倍増。
宛先と宛名の書き方指導にもなり、切手を貼れば、どこにでも届きます。
完成した作品はこんな活用を!
はがき新聞をコピー機で複数枚制作し、それを教室の壁に掲示すれば、相互交流、相互学習につながります。たとえば、夏休みの生活ぶりを伝えるはがき新聞を市販のホルダー等に入れて掲示すれば、子どもたちはお互いに夏休みの間の生活ぶりを知ることができ、双方向コミュニケーションの楽しさを広く実感することになります。
はがき新聞の基礎知識 バックナンバー