(11)実践編「国語」 読み手が納得できる文章を書く
(2016年2月公開)p>
どのような根拠で、どのような文章構成をすれば、読み手に自分の主張を納得してもらえるか。論理的に書く能力を身につけることが今回の目的です。「学校への提言」を課題に、読み手を来年入学予定の小学6年生として、さまざまな角度から学校生活の現状を見つめることにつなげます。
●対象 中学生
●評価 ・ 読み手の立場に立って適切な根拠を選び、自分の主張を論理的に書いている。
→読み手が納得するポイントを押さえた根拠になっているかを「見出し」から確認する。
・ 学校生活の現状を踏まえた明確な自分の主張をもち、
読み手に納得してもらえる表現にしようと学習課題に取り組んでいる。
→活動中の様子、プリントアウト後の交流の様子から確認する。
導入の狙い
① 読み手が納得できる根拠は何かを考えさせる。
② 大見出しに「主張」、小見出しに「根拠」を書き、図表やイラストを使って根拠を具体化させる。
③ 学校行事(入学説明会)とリンクさせる。
活動計画(5時間扱い)
1時間目【課題の設定】
①「自慢できる学校にするための提言」を学習課題とする。
② 学校生活の現状を見つめる。
③ 自慢できる学校にするための主張とその根拠を書き出す。
指導のポイント
① 読み手は来年入学予定の小学6年生。それを伝え、相手意識を明確にさせる。
② 幅広い視点で学校生活の現状を考えさせるために、マッピングや二人組の交流を行う。
2時間目【課題追究】
はがき新聞作成のルールを設定する。
・大見出しは「主張」を、小見出しは「根拠」を2つ書く。また、根拠については
1時間目に書きだした中から、より相手が納得できるものを選ぶ。
・内容に関連した図表や絵を入れる。
・最後にメッセージを入れてもよい。
指導のポイント
① 見出しのスペースを考慮し、明確な主張と根拠を簡潔に書かせる。
② 2つの根拠を説明する文字数を把握するために、レイアウトを決めさせる。
3時間目【修正と下書き】
① 生徒同士で互いの根拠を読み合い、適切な表現に修正する。
② 根拠と主張のつながりを見直し、選んだ根拠をより具体化した上で下書きする。
指導のポイント
自分中心の文章にならないように、読み手の立場に立った根拠を選ばせる。
4時間目【作成】
① はがき新聞に文章を書く。
② 完成したら色を塗る。未完成の生徒は宿題とする。
指導のポイント
① 主張や根拠の強調したい箇所等に色付けさせる。
② 必要に応じて個別指導も行う。
5時間目【交流】
① 仕上げた作品をプリントアウトする。
② 仕上げた作品を見ながら、交流する。
指導のポイント
作品をテーマ別に並べ、さまざまな考えに触れさせる。
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