はがき新聞で始める学級力向上

(3) スマイルタイム(2017年3月公開)

スマイルタイムの意義と進め方

学級力向上プロジェクトにおいて中心的役割を果たすことになるのがスマイルタイムです。
スマイルタイムは、レーダーチャートを見ながら教師と子どもたちがクラスの仲間づくりの成果と課題について話し合い、学級力向上のためのアイデアを出し合う、いわば子ども会議。レーダーチャートの形状はクラスごとに異なるので、それぞれ独自の取り組みが求められます。
 つまり、クラスの子どもたち全員が参加し、客観的データをもとに学級力を意図的・計画的に向上させていくことが大切なのです。少なくとも一つの学期に2~3回はスマイルタイムを実施し、子どもたちに成果を実感させ、さらなる取り組みの立案と実践につなげてください。

※レーダーチャートに関しての詳細は「(2) アンケートとレーダーチャート」をご覧ください。

スマイルタイムの機能

スマイルタイムにおける話し合いの機能は次の5点になります。

  • レーダーチャートを見て、自分たちのクラスの学級力の現状を「個人」「班」、「学級全体」の各段階で診断する。
  • 学級力の高い領域・項目と低い項目・領域を取り出し、それぞれの原因や背景を分析する。
  • 複数回の学級力アンケートの結果を重ね書きしたレーダーチャートを用いて、学級力の変化や成長の様子を診断する。
  • 学級力が低い領域・項目や、十分に高まっていない領域・項目について反省し、改善のための取り組み例を考え、クラスの目標として設定する。
  • 学級力が高くなった領域・項目について、その成果をほめ合ったり、お祝いしたりする。

学級力は生き物

レーダーチャートから取り組みの成果を実感した子どもたちから「やった!」「もっとがんばろう!」という歓声が上がることもあれば、数値が下がって子どもたちの元気がなくなったり、原因のなすり合いが始まったりすることもあるので、その点には十分配慮してください。学級力は生き物なのです。
 スマイルタイムがうまく機能すれば、これまでサイレントマジョリティーだった子どもたちの正義感や勇気を表面化させ、そこから子どもたちと教師の協働による学級経営が動き出します。

参考文献
① 田中博之著『学級力が育つワークショップ学習のすすめ』金子書房、2010年
② 田中博之編著『学級力向上プロジェクト』金子書房、2013年
③ 田中博之編著『学級力向上プロジェクト2』金子書房、2014年

(4) はがき新聞の効果に続く

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