第10回「プリントコミュニケーションひろば」最優秀賞受賞者インタビュー

一般の新聞を参考に独学で通信づくり
読者層も広がりうれしい反響も

山県市立伊自良中学校 教頭 村橋 一成先生

制作データ 紙面のサイズ:A3/毎号のページ数:1枚(片面)/モノクロ印刷/発行部数:180部/発行間隔:週1回/配布対象:全保護者・地域の関係機関

――3回目のご応募で、優良賞、優秀賞、最優秀賞と年ごとに着実にステップアップされました。まずは受賞のご感想をお聞かせください。

 まさか最優秀賞をいただけるとはと驚いています。感謝とともに、日ごろの実践をこのように大きく認めていただけたことに喜びを感じています。

 

――特に新聞形式のレイアウトに関して、審査員の先生方からも高い評価を受けています。このノウハウはどのように獲得されたのでしょうか。

 原則的なことは、学校の図書館にある新聞づくりについて書かれた本などで勉強しました。あとは全くの独学です。一番参考になったのは一般の新聞。新聞を参考につくるようになってからは、自分の毎朝の新聞の見方が変わり、いろいろな発見をするようになりました。それらを通信づくりに生かしてきました。
 実は以前、新聞づくり用のソフトウェアなども購入してみましたが、結局、レイアウトを鉛筆でデッサンし、一太郎で作成するという今のやり方に落ち着きました。

――通信の役割については、どのようにお考えですか。

 中学生の時期は、なかなか親子の会話がないという話をよく聞きます。けれど、学校からの通信があれば家族の会話のきっかけにもなるかもしれないと思い、またそれを期待しています。実際きっかけになったという声も届いています。

――読者からの反響が支えになったそうですね。

 文書形式だった通信を新聞形式にしてからは、文章の読みやすさと情報量の多さが好評で、読者層も広がり、これまで学校だよりを読まなかったお父さんや祖父母の皆さんにも読まれるようになりました。

 また、出来事が古びないうちに、よりタイムリーなものにしようと、前年度月2回程度の発行であったものを週1回に増やしました。忙しいときもあり、苦労することも少なくありませんが、読者の皆さんの反響に支えられて、毎週通信を発行し続けられたと思っています。

――最後に、今後の抱負をお聞かせください。

 具体的には、次号が楽しみになるようなシリーズコーナーや、教員生活で学んだことなどを載せていけたらと思います。
 実は定年退職まであと1年を切りました。校長の学校経営の構想と実践を、今後も生徒の具体的な姿で分かりやすく知らせ続け、教員生活の最後に、納得のいく仕事ができたらと考えています。

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