はがき新聞活用レポート(2)
低学年でも作成できる指導を実践(記事作成:2012年夏)
山形県酒田市立松原小学校 齋藤真結美先生
お詫び:報告者の所属学校名は、レポート作成当時のもので、現在と違っている場合があります
「個性輝く、たくましい子どもを育てる」。平成元年に開校した松原小学校の教育目標です。同小学校では、齋藤真結美先生の積極的な指導のもと、学習のまとめなどにはがき新聞を授業で活用。低学年向けの指導法を工夫しながら、全学年で楽しめるはがき新聞活動を実践しています。
1年生でもはがき新聞は作成できる
2011年度に1年生の担任を受け持ち、これを機に初めて低学年向けはがき新聞の指導にチャレンジ。新聞制作のイロハも知らず、文章を書くことにも慣れていない1年生です。指導歴9年の齋藤先生は「原稿用紙の小さなマスに文字を書くことが果たしてできるのか」という不安を抱えながら、ひらがな、カタカナを学び終わった3学期から指導を始めました。
「はがき新聞は、題字、見出し、文章、イラストで4要素のほか、割り付け、色塗りなどの作業もあります。制作工程ごとに書き方や色の組み合わせなどを説明し、途中経過をチェックしながら1人1人に具体的なアドバイスをするなど、高学年よりもきめ細やかな指導を徹底。生徒の背中を後押しする適切な声掛けを実践しました」 その結果、2年生になった生徒たちから「今年もはがき新聞やりますか」といった意欲的な声が上がるようになったそうです。
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コミュニケーション効果も期待
作成したはがき新聞は廊下などに掲示。子どもたちが作品を評価し合える環境を作っています。下級生の作品を上級生が見て、「上手だね」と声をかけるなど、はがき新聞を通して異学年との交流も活発になりました。また、はがき新聞をもとにして、クラスメートの前で発表する試みも実施。単に書く作業だけではなく、子どもたちのコミュニケーションツールとしても活用しています。
「文章を整理して、まとめる力が各学年ごとに着実に付いていることを感じます。保護者からも『これだけ書けるとは思わなかった』という感想も届いています」
低学年の新聞づくりは、全学年に好影響を与えているようです。
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このレポートの詳細は季刊理想でご覧いただけます。→季刊理想2012夏号はこちら