胸に響く名言集

本コーナーでは、スポーツ選手・指導者、芸能人・俳優・タレント、文学者・芸術家、学者・政治家などのやわらか人生訓を紹介します。苦境に陥ったとき、苦しい試練を乗り越えたとき、目標を達成したとき、新しいことに向き合ったとき、人はどんなことを考えているのか。ひとつのことを究めようとしている人ならではの言葉がこぼれてきます。通信の導入部分や話題の転換部分、結論部分の味のあるひとこととして引用できます。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象 学級通信・学年だより

 「つらいなあ」というのは、大きな運をつかむ予兆だと思う。そこで逃げずに踏ん張ることが大事なんだ。 

萩本欽一さん(コメディアン)

新聞のインタビューで話した言葉です。
浅草の舞台に立っていた25歳のとき、憧れていたテレビの仕事が舞い込みました。テレビのカメラの前で1、2分の生のコマーシャルのセリフが出てこず、NG19回。当時は恥ずかしくて部屋から一歩も出られませんでした。

失意のどん底、そんな窮地を救ってくれたのが浅草の先輩芸人でした。温泉ホテルの仕事を探してくれ、一人コントを演じているうちにアドリブの勘がよみがえり、新しいコントのアイデアが次々に浮かびました。

自信を取り戻し東京に帰りました。そのときコント55号(坂上二郎さんと結成したコンビ名)が生まれました。そこで、標記の言葉が話されました。自分の経験から、目立たないところで努力しているスタッフや若手に感謝状を渡すようにしているそうです。

(『有名人の語るやわらか人生訓』岩田壽夫著/学事出版より)