読まれる通信づくりのヒント【第3回】囲み記事編
読者の「読みたい」を引き出す見出しは、どうしたらつけられるか?

囲み記事には読者の目を引きつける、いくつかの要素があります。
上手に活用すれば、紙面のアクセントとなり、通信がもっと読まれ、親しまれるために、大いに力を発揮します。今回は囲み記事の魅力と工夫の仕方について考えてみます。

囲み記事が読まれるわけは?
読者が通信を見たとき、真っ先に目が行く。それが「読まれる記事」と言って、間違いはないでしょう。そのための工夫の一つが前回の「見出し」でしたが、記事の形態から言えば、「囲み記事」も目を引きます。
囲み記事がなぜ目を引くかについて、いくつかの要素を挙げることができます。それをもとに、より読まれる囲み記事にするためのヒントを考えて見ましょう。

●囲み枠を工夫する
当然ながら枠で囲まれているから「囲み記事」なのですが、広い紙面のなかで小さく囲まれていると、特別な記事としての扱いというイメージを与え、関心を引きます。
注目度を高めるために、囲み方にも工夫したいものです。単に直線で囲むのでなく、点線や波線、楕円形、手書きならば果物や花、本の形にするなどの工夫を加えれば、さらに効果的です。

●文章量を少なく
一見して短い記事は、「理解しやすい」「親しみやすい」というイメージを与えます。囲み記事の多くは、ワンポイントの内容ですから、文章量も多くありません。
囲み記事を書く場合には、文章量が少ないことが読者にとって魅力なのだ、という点を念頭に、箇条書きにしたり、データと短い解説だけにしたりして、コンパクトに情報を伝えるようにしたいものです。

●テーマを明確に
前項と関係しますが、ワンポイントの情報伝達ですから、読者には筆者が何を言いたいかストレートに理解できます。
ただし、テーマを明確に表現する見出し(タイトル)、小見出しが必要です。読み終わってから分かるというのでなく、見出しをざっと見ただけで、内容が分かるようにしたいものです。

●表現を自由に
囲み記事は、トップ記事やそれに続く記事とは異なった空間です。したがってここでは一般の記事とは別のレイアウト表現ができます。
ほかが縦書きのとき、文字配列をそこだけ横にしたり、文字の大きさを変えたり、また見出しの置く場所も真ん中、右上、と自由です。
囲むことで簡単に生まれる変化が読者の目を引く要因の一つです。

●紙面のアクセントとして
これはレイアウト上のメリットにもなりますが、囲み記事を1~2個置くことで、紙面が平板になることを免れ、多様性や凹凸感のあるイメージが生まれます。凹凸感を生み出しているのは、囲み記事の存在です。
いわば紙面のアクセントとして、独特の存在感があるために、読者を引きつけます。

こんな情報を囲み記事で
育て!プリントコミュニケーション」コンクールの入賞作品のなかには、囲み記事だけで構成している通信も、いくつかあります。
それぞれテーマがはっきりしていて、情報を伝えやすく、通信ならではの紙面処理といえましょう。
先生のエッセイを囲みで連載するなど、囲み記事には、さまざまな活用法がありますが、どのような内容がふさわしいか、参考までに列挙してみます。

囲み記事にしたい内容

・歳時記
・ことわざ解説
・お知らせ、募集
・○○デーについて
・言葉づかいワンポイントアドバイス
・いま特に言いたいこと
・ブック紹介
・新任先生、転校生紹介
・先生の勉強法
・今週感激したこと
・校内ワンポイント
・健康データ紹介
・先生からのお願い
・冬休みエピソード
・俳句、詩


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