▼第4回
期待される通信の姿とは?
第3回「育て!プリントコミュニケーション」コンクールの募集要項が発表になりました。次のような記述で「審査基準」が掲載されています。
●審査基準・・・審査では「継続性」「ニュース性」「ふれあい性」「正確・公平性」「読みやすさ」「双方向性」「独創性」および「教育波及効果」などから総合的に評価します。
「~などから」とあるように、これらの項目が基準のすべてではありませんし、これらの基準がすべてクリアされなければ高く評価されないという訳でもありません。「通信なんでも相談室」の第1回でも述べましたように、通信を出す目的やねらいに応じて、重点があってしかるべきです。どこかの項目が突出して優れている場合には、それなりに高く評価されるはずです。しかし、上記の8項目がこのコンクールが推奨したいと考えている「望ましい通信活動」の姿を見る上の視点・観点であることは確かです。発行者が自分の通信活動を「自己評価」する際の観点としても有効ではないでしょうか。 (ちなみに、項目の順序は、重要さの順位ではありません)
継続性・・・・・三日坊主やいつ出るか分からない不定期刊では、かえって読者の信用を失います。必ず1年間続けることを決意し、定期発行を心掛けましょう。
ニュース性・・・・・読者にとって新しい情報、役立つ情報の提供に力を注ぎたいものです。そのためには、常に感度の良いアンテナを張っておくことが大切です。
ふれあい性・・・・・発行者と取材の対象者、読者との間で、温かな心のふれあいがある通信、心のふれあいの醸成を促すのに役立つ通信を期待したいと思います。
正確・公平性・・・・・嘘や人権侵害は論外ですが、予断で書いた不正確な記事、一方に偏った記事は、その通信だけでなく発行者の人格も疑われます。易きに流れないように、常に自戒の念を忘れずに。
読みやすさ・・・・・読者へのサービスです。平易な表現、分かりやすい内容、読みやすい字体や魅力的な写真、美しくすっきりしたレイアウト、丁寧な印刷など、内容面と形式面の双方を含んだ項目です。
双方向性・・・・・どんなに優れた記述のある通信も、一方通行では未完成です。発行者と読者との間に豊かな交流があり、読者の声が紙面に反映される通信をめざしたいものです。
独創性・・・・・よい通信には、必ずオリジナリティー、つまり発行者の「その人らしさ」があらわれています。奇をてらう必要はさらさらありませんが、自分の特技・特色が活かされた通信はステキです。
教育波及効果・・・・・どんなに見栄えがよくても、それが「通信のための通信」であったら、何の意味もありません。日々の教育活動、子どもたちの成長に役立つ通信であるかどうかを、審査では一枚一枚の紙面の表からも裏からも出来る限り探っていきたいと思っています。