写真:宮城県・逢隈小学校
福島県・富岡第一中学校 宮城県・岩沼南小学校
平成23年3月11日、マグニチュード9.0の大地震、そして大津波が東日本の太平洋沿岸を襲いました。多くの尊い人命が、街が、失われましたが、学校にも甚大な被害を与えました。
特に岩手・宮城・福島3県では地震と津波によって、多くの学校で教育図書や教材などが流出、散逸し、授業にも支障が出ました。また福島県では、原子力発電所事故により町ぐるみで避難せざるを得ない地域もあり、その学校では避難先でゼロから図書をそろえる必要がありました。
理想教育財団では、平成23年11月より、被害の大きかった岩手・宮城・福島3県の小・中学校に対し、授業に必要な教育図書や教材を寄贈する事業を開始しました。
寄贈に当たっては、各地の教育委員会、学校を訪ねて直にご要望をお聞きし、真に教育現場で求められている図書、教材を選定していただきました。学校の事情によっては、本棚・本立てなども寄贈対象としました。
今年度は福島県・宮城県の127校を対象としましたが、これによって3期にわたる寄贈校は延べ13市15町村の小・中学校に及ぶことになりました。
教育図書・教材の支援に対して多くの学校から、お礼状とともに子どもたちの活用の様子が写真で送られてきました。その一部について、学校から寄せられた声をご紹介します。
「より豊かな読書活動と細やかな心のケアを目指し、今年度、絵本室を設置しました。そこに置く絵本を寄贈していただき、1、2年生を中心に喜んで利用しています」
(宮城県亘理町・逢隈小学校・吉村愛先生)
「寄贈していただいた本はとても貸し出しが多く、子どもたちは大いに読書を楽しんでいます」
(宮城県名取市・那智が丘小学校・小野由美子先生)
「原発事故の関係で図書は校外に持ち出せませんでした。寄贈図書の選定は、教職員に希望の本を挙げてもらいましたが、支援学級の子どもに読ませたいという声が強く、支援学級優先で本を選びました」
(福島市内に避難した福島県飯舘村・飯舘中学校・泉田達先生)
「寄贈された本の中で、子どもたちは特に伝記を喜んで読んでいます。伝記を寄贈本に選んだのは、頑張っている人の生き方を知ってほしいと考えたからです。いまは、原発事故による放射能への不安が軽減して、子どもたちにも落ち着きが戻っています」
(福島県相馬市・中村第一小学校・八巻優香先生)
宮城県石巻市・境 直彦教育長(中央)と藤澤 英昭理想教育財団理事(右・千葉大学名誉教授)酒井 純司専務理事(左) (9月13日) | 宮城県岩沼市・影山 一郎教育長(中央右)左端は山川 敏範学校教育課長 (9月12日) | 宮城県東松島市・工藤 昌明教育長(中央) (9月13日) |
宮城県名取市・丸山 春夫教育長(中央)右は菅井 仁教育部長 (9月27日) | 宮城県亘理町・岩城 敏夫教育長(左) (8月29日) |
宮城県山元町・森 憲一教育長(左) (8月28日) |
福島県新地町・村山 正之教育長(中央)右は五十嵐 秀隆理想教育財団事務局長 (8月28日) |
福島県相馬市・堀川 利夫教育長(中央)と佐々木 勝浩理想教育財団理事(右) (12月13日) |
福島県南相馬市・青木 紀男教育長 (12月13日) |
福島県飯舘村・八巻 義徳教育長(左) (8月29日) |
福島県葛尾村・猪狩 省造教育長(中央左)中央右は吉田 裕子学校教育係長 (8月29日) |
福島県浪江町・畠山 煕一郎教育長(右) (9月26日) |
福島県大熊町・武内 敏英教育長(中央)右は阿部 智・教育総務課長 (10月25日) |
福島県富岡町・林 志信教育長職務代理者(中央右)右端は石井 和弘教育総務課主幹 (9月26日) |
福島県楢葉町・髙橋 尚子教育長(左) (11月19日) |
福島県広野町・芦川 鋭章教育長(右) (11月19日)
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→ 「平成24年度、東日本大震災被災校への特別支援事業(年賀寄附金配分事業)に関するご報告」はこちら
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