はがき新聞活用レポート(3)
はがき新聞の継続で生徒の文章力が向上(記事作成:2012年秋)
大阪府堺市立竹城台小学校 蔭山 共代先生
お詫び:報告者の所属学校名は、レポート作成当時のもので、現在と違っている場合があります
2011年からはがき新聞を授業に取り入れている竹城台小学校。班単位でつくる壁新聞や個人で制作するB4判新聞の経験を生かし、はがき新聞を作成しています。蔭山共代先生のきめ細やかな指導や壁新聞づくりとの相乗効果もあり、子どもたちの書く力は確実に向上しているそうです。
書く内容の整理は下書きの実践で
蔭山先生が最初に実践したのは、生徒たちとのディスカッションでした。はがき新聞で伝えたいことや、表現方法などを考えた生徒たちが自由に発表。その意見を先生が集約して、「題字」「見出し」「記事内容」「表記の仕方」とテーマごとに分類。各項目を用紙にまとめて生徒たちに配布し、「はがき新聞を書くワザ」のワークシートとして活用しています。
原稿作成は、すぐに原稿用紙に書くのではなく、まず下書き用紙に書いてから清書することにしました。この指導は、書く内容を事前に整理することで、「思考力」「判断力」「表現力」を伸ばすねらいがあります。また、下書きを生徒同士で読み合い意見交換したり、先生からアドバイスをもらうことが作品のレベルアップにつながっています。チームワークで制作した壁新聞などを通して、新聞づくりのノウハウを学んでいたこともプラスに作用したそうです。
[ 拡大 ]
「ほめほめカード」でやる気を高める
同小学校では、主に学校行事の思い出などをまとめる学習として新聞づくりを行っていますが、「学校生活の中で自分をしっかり見つめ直し振り返るツールの1つとして、はがき新聞を活用しています。書くことを通じて自己対話が行われる中で、子どもたちの自尊感情が育まれると思います」と蔭山先生は話します。
はがき新聞のサブ記事として、友だちを表す漢字一字を選び、その理由を文章で表現する試みも実践。他者意識を高める効果も見られました。また、作品を子ども同士で読み合い、良い点を「ほめほめカード」に記入する取り組みも活発。友だちから良い評価を受けることで、子どもたちのやる気も高まるそうです。
[ 拡大 ]
●今回のポイント
このレポートの詳細は季刊理想でご覧いただけます。→季刊理想2012秋号はこちら