はがき新聞活用レポート

はがき新聞活用レポート(17)

全校一丸で「はがき新聞」を作成、
3年連続で700枚達成!(記事作成:2016年夏)

群馬県みどり市立東中学校 小暮 真美 先生

お詫び:報告者の所属学校名は、レポート作成当時のもので、現在と違っている場合があります

「誇り高く自信に満ちた生徒(AZUMA PRIDE)」を教育育成の目標に掲げ、さまざまな活動に取り組む群馬県みどり市立東中学校。2013年から図書委員会が中心となって、はがき新聞の制作を開始。全校生徒の自主性と頑張り、さらに教職員の充実した支援体制が存分に発揮され、3年連続で年間作成枚数700枚を達成しています。

読書レポートをはがき新聞スタイルに変更

昭和22年の開校以来、読書活動を推進している東中学校。図書委員会主導で「読書レポート」(あらすじと感想で構成)の作成に取り組んできましたが、2013年から書式をA4用紙からはがき新聞に変更。生徒の「書くことへの意識」が大きく変化したそうです。
「A4用紙にびっしりと文章を書かせることは、生徒たちの負担が大きく、『やらされ感』を感じていたと思います。そこで、見出しやイラストを工夫し、短い文章でまとめるはがき新聞を活用したところ、生徒たちの書くことへの心理的ハードルも下がり、楽しく作成するよになりました」と担当の小暮真美先生は振り返ります。

図書委員会の活動のため、はがき新聞の作成は原則自由です。生徒の自主性を重視して、すべての教室に専用原稿用紙をストックし、図書委員会お手製の「ポスト」を設置。完成した作品は図書委員会が毎月集計し、玄関前の壁面に備え付けたビニールポケットに差し入れて展示しています。

図書委員会が生徒向けに「はがき新聞」プレゼンテーションを実施

2013年から3年連続で年間作成枚数700枚を達成していますが、2015年は生徒数の減少などもあり、年間作成枚数目標を600枚に引き下げる事態が生じました。そこで、図書委員会は生徒集会時に「はがき新聞を書こう!」と題した生徒向けプレゼンテーションを実施。教職員も「はがき新聞キャンペーン」期間(7月と12月)を中心にサポート体制の充実を図り、三ツ屋雄一校長先生が期間中に20枚以上書いた生徒に「校長賞」、15枚以上書いた生徒に「教頭賞」を授与するなど、生徒のモチベーションアップに努めました。

最終的には年間815枚を達成。2月の生徒会では、目標達成を祝い、くす玉を割るセレモニーが開かれました。
「はがき新聞を継続的に作成することで、書くスピードが早くなり、文章を書く力が確実に伸びています。学力診断テストの記述問題の無回答率も低くなっています」と小暮先生。教育学習や総合学習など活用の場も広がり、高校受験の面接練習などで「中学校で頑張ったこと」に、はがき新聞の作成を挙げる生徒も増えています。

児童たちがつくった作品

●今回のポイント

  • ① 活用の目的
  • 要約する力、編集する力など、生徒の「書く力」を伸ばすこと。
  • 書いたはがき新聞を見合うことで、自分の読書の幅を広げること。
  • ② 評価の規準
  • 読書後の感想や自分の考えを、自分なりの言葉で表現することができたか。
  • 自己の成長や仲間のために、意欲をもって作成に取り組むことができたか。
  • 「読み手に伝える」ことを意識して、書くことができたか。
  • ③ 活用の機会
  • 図書委員会主導で行う読書活動の記録、国語科を中心とする各教科等での言語活動、総合的な学習の時間での探究活動のまとめなどに活用。

このレポートの詳細は季刊理想でご覧いただけます。→季刊理想2016夏号はこちら

理想教育財団では、はがき新聞の原稿用紙を助成しています。詳細は下記ページをご覧ください。

ボタン:はがき新聞原稿用紙の申し込みはこちらから

また当財団では、はがき新聞の授業実践事例を広く募り、事例紹介を通じてより多くの先生方の参考になるよう活動していますので、ぜひ実践報告書のご提出をお願いいたします。

ボタン:はがき新聞授業実践報告はこちらから

※助成物品の複写・複製および、教育用途以外でのご使用は固くお断りいたします。

目次へ戻る

ページ上部へ