はがき新聞活用レポート(12)
はがき新聞の活用で書く力と生徒の団結力が向上(記事作成:2014年冬)
立川市立第四中学校 笠井 淳子 先生
お詫び:報告者の所属学校名は、レポート作成当時のもので、現在と違っている場合があります
2009年からはがき新聞を積極的に推進している立川市立第四中学校。学校行事のまとめをはじめ、その制作テーマは多方面にわたっています。はがき新聞を活用して「修学旅行のオリジナル名所ガイド」を作成するなどユニークな取り組みも体験。継続的に実践することで、生徒の文章力が向上し、クラスの絆も深まっています。
作文が苦手な生徒も意欲的に制作
はがき新聞の取り組みは、同校教諭の笠井淳子先生が「生徒によってはハードルの高い作文は筆がなかなか進まない。はがき新聞ならば作文の苦手な生徒も楽しく作成できるのではないか」と学年会で提案したことからスタート。手始めに学年全体で職場体験のお礼状の作成に活用すると、先生たちが驚くほど意欲的に取り組み、楽しい作品が出来上がったと言います。「はがき新聞は、見出し、題名、レイアウト、色付けなど、文章以外に工夫できるさまざまな要素があります。短時間で意欲的な作品がたくさん完成しました」
それ以降、運動会や合唱コンクールなど、学校行事のまとめなどで継続的に制作。自分の考えを簡潔に伝える力、書く内容を吟味する力に加え、文章を書くスピードも徐々にアップしています。
笠井先生がはがき新聞の作成で重要視するのが、生徒同士のコミュニケーション。はがき新聞の最終段はクラスメートに向けてメッセージを書くスペースにあてています。互いの頑張りや努力を認め合う言葉を通して、クラスの団結力がより一層深まったそうです。
修学旅行のオリジナル名所ガイドにも活用
2014年の修学旅行をテーマにした「オリジナル名所ガイド」を制作した3年生は、全生徒に割り当てられた名所の案内と旅行のまとめにはがき新聞を活用するユニークな取り組みを実践。「普通のガイドブックとは一味違った名所ガイドが完成。1年生から継続的にはがき新聞を作成してきた経験を生かすことができました」と笠井先生は大きな手ごたえを感じています。
評価カードを用いることで、何を意識して書けばいいのか明確に
同校では、はがき新聞の評価表を作成し、互いの作品を評価し合う取り組みも実施。評価項目を設けることで、作品の良い点を見出せるほか、書く目的意識が明確になり、評価表は文章力アップの有効なツールになっています。
●今回のポイント
このレポートの詳細は季刊理想でご覧いただけます。→季刊理想2014冬号はこちら