平成26年度理想教育財団教育フォーラム

2015年1月25日:東京都中央区「時事通信ホール」

プログラムⅠ 基調講演
単元を貫く言語活動とはがき新聞

講師:文部科学省初等中等教育局 教科調査官 水戸部修治 先生

プログラムⅡ パネルディスカッション
言語活動の充実へむけて ――はがき新聞などのコンパクトテクストの利用――

パネリスト:文部科学省教科調査官 水戸部修治 先生/東京学芸大学講師 細川太輔 先生/東京都小学校新聞教育研究会会長 関口修司 先生/佐賀大学文化教育学部教授 達富洋二 先生
コーディネーター:早稲田大学文学学術院教授 森山卓郎 先生

 当財団では学習課程における言語活動の充実のために、子どもたちの思考力・判断力・表現力を育み、考える力と書く力を高める方法のひとつとして「はがき新聞づくり」を推奨し、授業のなかで取り組まれる先生方を支援してまいりました。また、短くまとまった文章(コンパクトテクスト)をしっかり書くという言語活動のために、「はがき新聞づくり」がいかに有効であるかについて、早稲田大学文学学術院教授・森山卓郎先生に調査研究をお願いしてまいりました。研究の経過として、「はがき新聞づくり」は「考えて書く力」を伸ばす効果が期待できることが明らかになっています。このような成果を踏まえ、このたび教育界で活躍されている先生方をお招きし、はがき新聞でコンパクトテクストを書くことの教育効果や単元を貫く言語活動へのはがき新聞の位置づけをテーマとした「教育フォーラム」を、約220名の参加者を集めて開催いたしました。

 本フォーラムは今回が第2回目で、プログラムは基調講演とパネルディスカッションの2部構成。当財団を代表して酒井純司専務理事が「当財団は皆様の多大なるご支援をいただき、昨年8月に設立30周年を迎えました。今後とも教育助成に力を尽くしてまいります」とあいさつを行い、開会となりました。

 基調講演では、文部科学省教科調査官の水戸部修治先生より「単元を貫く言語活動とはがき新聞」についてお話をしていただきました。
 講演では、今後実施される初等中等教育教育課程の基準の在り方を紹介。主体的・協働的な学びである「アクティブ・ラーニング」などで子どもに浸透させ単元を貫く言語活動の力を伸ばす必要性の明快な説明に、参加者は熱心に耳を傾けていました。
 また、アクティブ・ラーニングの実践の意味において、読む相手を明確に意識し、限られた文章量で内容を的確に伝えるための書く力を身につけるため、はがき新聞は有効な言語活動ツールであると賞賛されていました。

 パネルディスカッションでは、コーディネーターの森山先生のほか、パネリストとして各方面で言語活動教育に関する実践・研究活動に力を尽くされている4名の先生による報告とはがき新聞の活用効果について、それぞれ以下の内容でお話がありました。

  • 森山先生「コンパクトテクストとしてのはがき新聞」
  • 水戸部先生「単元を貫く言語活動としてのはがき新聞の活用ポイント」
  • 細川先生「はがき新聞という学習環境~21世紀型学力を育てる」
  • 関口先生「新聞教育(NIE)における言語活動の充実とはがき新聞の役割」
  • 達富先生「コンパクトテクストが『書けることの自覚』をつくる」

 先生方からの報告後、会場の参加者との質疑応答となりました。参加者のほとんどは日頃教育の現場で子どもに接する先生たち。質問はコンパクトに書く力を伸ばす指導のポイント、さらにはがき新聞の利用法や課題の作り方などで、パネリストの先生からの回答に大きくうなずいていました。

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