ブックタイトル季刊理想 Vol.124

ページ
7/24

このページは 季刊理想 Vol.124 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

季刊理想 Vol.124

「学級通信」は学級経営に不可欠なツール。生徒・保護者・教師が一体となったクラスに●函館市立亀田中学校 川端 裕介先生ーー受賞のご感想からお聞かせください。 率直に言って、驚きと嬉しさとでいっぱいです。これまで入賞された先生方の作品や、入賞作品集で寄せられた個人講評を参考に、集大成のつもりで1年間作成してきましたので、なおさら最優秀賞の受賞には喜びを感じています。私の通信の主役である生徒と、いつも協力してくれた保護者のおかげと受け止めています。――独自に工夫した点はありますか。 第1号の裏面に、年度の発行計画として、発行予定内容、発行日を公表しています。内容については、予定通りにいかないときもありましたが、発行は何とかスケジュール通りに行うことができました。生徒たちもそんな私の期待に応えて、何事にも熱心に取り組んでくれたと思います。大変さも感じましたが、それ以上にやりがいを感じました。――学級目標なども効果的に取り上げていらっしゃいますね。 学級通信は、学級の目標や経営方針を生徒・保護者に、繰り返しお示しする大切な機会。1年間にわたって、その都度生徒たちの具体的な姿や学級の様子をもとに、成果や改善点を発信してきました。また、学級通信を作成する週末は、自分の学級経営や課題を振り返る、貴重な時間でもありました。その意味でも、学級通信は学級経営の根幹であり、大きな柱の一つでした。――効果的に写真を活用しながら、生徒の活躍を紹介していますね。 華々しい活躍だけでなく、普段の生活の中で見落とされがちな生徒の頑張り、友人に対する心遣いなども、紙面を通して紹介するように心がけてきました。次第に、お互いを認め合う風土が、クラスの中に形成されたと思います。また、紙面に自分が取り上げられることで、自信を深めた生徒もいたようです。発信者としては、常にアンテナを張って、生徒の行動を観察する毎日でした。・紙面のサイズ B4 判・毎号のページ数 2ページ(表・裏)・カラー印刷・発行部数 82 部・発行間隔 (週1回・合計 50 号)・配布対象 家庭(生徒・保護者)、教職員制作データについて最優秀賞・理想教育財団賞 受賞者インタビュー――保護者の皆さんの意見や考えも掲載  するなど、双方向性に配慮した紙面  となっています。 毎号欠かさず目を通す保護者が非常に多く、さまざまな機会を通じていろいろなコメントを寄せてくれました。学校・家庭のコミュニケーションの促進に大いにつながったと思います。卒業式でも保護者代表の方から「(学級通信によって)学校での子どもたちの様子がよく分かり、先生が子どもたちに寄り添い、見守ってくださっていると伝わってきました」と感想を述べていただきました。――今後の展望をお知らせください。 私が生徒・保護者と一体となった学級経営を進められたのは、学級通信の賜物です。まだまだ改善点もありますので、私の発行方針である「読まれる・待たれる・参加する学級通信」を今後とも追求していきたいと考えています。同時に、地域の先生方にも、学級通信の大切さ、作り方など、これまで学んだことを積極的に伝えていきたいですね。6 ◆ 季刊理想 2017 夏号