ブックタイトル季刊理想 Vol.124

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概要

季刊理想 Vol.124

はがき新聞活用レポート●季刊理想 2017 夏号 ◆ 1727● ● ● 1878年(明治6年)に開校以来、今年で144年の歴史を刻んできた一関市立奥玉小学校。来年閉校を迎え、その歴史に幕を閉じますが、現在、108名の児童が同校最後の年を元気に過ごしています。昨年度は新たにはがき新聞の作成にも取り組みました。地域学習の教材に「新聞」を活用 近年は小・中学校の教科書にも取り上げられるなど、授業の教材として、教育現場でも幅広く活用されている「新聞」。社会に対する関心を高めたり、情報を読み解く力を養うなど、多様な教育効果が指摘されています。 昨年度、一関市立奥玉小学校(4年生)にて、新聞教育(NIE)を積極的に進めたのが菅原千聡先生(現・一関市立東山小学校講師)です。「4年生の国語科では、新聞の特徴や作り方を学ぶ『新聞を作ろう』という単元があります。この学習をきっかけに、岩手県内の市町村ごとの記事をスクラップして、地図上に貼り付ける『地域学習』など、さまざまな学習機会に新聞を用いるようになりました」コンパクトに書く力を身につけた 教室には週に1度発行される、地元紙の子ども向け新聞教育と連動したはがき新聞の実践子どもたちの「書く」「話す」力が向上岩手県一関市立奥玉小学校菅原 千聡先生新聞を常にストック。日頃から熱心に新聞を読む子どもたちの姿を見て、菅原先生は次第に「読むだけではなく、新聞の作成にも取り組ませたい」と考えるようになりました。 その際に活用したのがはがき新聞でした。夏休み明けの8月下旬、「どのように夏休みを過ごしたか」をテーマに、初めてはがき新聞の作成にチャレンジしました。 もともと子どもたちは普段から作文にも意欲的に取り組み、『書く』ことへの抵抗感はなかったとのこと。しかし、字数に限りがあるはがき新聞に、四苦八苦する子どもたちも少なくなかったようです。「はがき新聞で求められるのは、自分が伝えたい内容を短くまとめること。普段の作文とは勝手が違うようで、『書きたいことの半分も書けなかった』と肩を落とす児童もいました」 この課題も、実践を繰り返すうちに子どもたちは克服していきます。「大事なポイントは何か」「本当に伝えたいことは何か」を問題意識に置くことで、内容をコンパクトに要約し、しかも短時間で書き上げる力がついてきました。新聞記事をもとに、はがき新聞を作成 昨年の12月、季節(冬)の言葉を学ぶ一環として、