ブックタイトル季刊理想 Vol.124

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概要

季刊理想 Vol.124

「わが校自慢」1 学校の概要 今須中学校は、全校生徒33名の小規模校です。今須小学校と同じ校舎を使用し、小学校と中学校が併設した県内でも珍しい学校の一つです。野外活動や運動会など、小学校と中学校が合同で取り組む行事も位置付き、小学生と中学生が共に活動する機会が多くあります。6歳から15歳まで、年齢差の大きい子どもたちが地域への愛着と誇りを育む体験学習を展開    全国には約3万校の小・中学校がありますが、それぞれが課題や地域の特性に応じて、個性豊かな教育活動を展開しています。    このコーナーでは、その学校ならではの特徴やユニークな取り組みなどを、先生にご紹介いただきます。    第3回目の今回は岐阜県関ケ原町立今須中学校の白川勇一校長先生にご寄稿いただきました。互いに関わることで、思いやりに溢れた雰囲気が広がっています。また、学校は“関ヶ原の戦い”で有名な関ケ原町にあり、古くは壬申の乱や中山道の宿場町として発展してきた歴史ある土地柄です。そのため、地域を題材とした地域学習に力を入れています。とくに総合的な学習の時間には、地域に出掛けての見学や体験、聞き取り調査などを積極的に行っています。地域を知ると共に、人々とのつながりが生まれ、地域への愛着と誇りを育むことにつながっています。「わが校自慢」2  地域に根差した 総合的な学習の時間■1年生 ~高齢社会に生きる~ 1年生は、「高齢社会に生きる」というテーマで取り組んでいます。昨年度は、はじめに関ケ原町の年代別人口などの統計資料から、地域の高齢化の現状を理解しました。そこから、高齢者についての調査活動を始めました。インスタントシニア体験をすることや、地域の特別養護老人ホームを訪問して、介護食や入浴の仕方、施設内の工夫などについて聞き取り調査をしました。こうして学んだことを活かし、12月には「今須中いきいきサロン」を開催しました。「今須中いきいきサロン」とは、地域の高齢者を学校に招き、高齢者同士、高齢者と生徒との親睦を図ることを目的とした会です。当日は、42名の参加があり、折り紙のこま作り、とんとん相撲、空き缶ゴルフなどの遊びや茶話会をしました。生徒たちは高齢者と共に楽しく、ふれあうことができました。地域に生きる一人として、地域の高齢者とのつながりを深める活動を積極的に行っています。■2年生 ~今須の伝統・文化~ 2年生は、「今須の伝統・文化」というテーマで取り組みました。6月、金沢での研修を通して加賀友禅や金箔など、金沢に残る伝統文化について学びました。その後、今須地区の伝統文化について調査活動を始め、昨年度は「今須太鼓踊り」「消防団活動」「施餓鬼」について、詳しく調べました。実際に見学することや、保存会の方などにインタビューするなど、地域に根差した活動ができました。生徒の中に高齢者と楽しく触れ合う「今須中いきいきサロン」今須中学校外観季刊理想 2017 夏号 ◆ 11