ブックタイトル季刊理想 Vol.121
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季刊理想 Vol.121
DO U MENT印刷機助成の目録を手に。左から斎藤靖美・理想教育財団専務理事、山田市雄教育長、酒井純司・理想教育財団顧問ピークだった昭和37年度の7249人と比較すると、現在はその2割弱という状態です。――将来を考えると、少ない子どもたちにかかる期待は大きいですね。 子どもたちは将来のまちづくりを担う立場です。従って教育委員会としては、学力の育成だけでなく、「夢や目標を持ち努力する力」「いろいろなことに挑戦する意欲」など、総合的な生きる力を、毎日の授業や学校生活で身につけさせたいと考えています。 実際、子どもたちの意識も大きく変わってきました。小学校の4年生、5年生が書いた作文には「僕たちにはこの震災を語りつないでいく義務がある」「将来は地域に貢献できるような仕事に就きたい」といった、力強い言葉も見られるようになってきました。さらに、仮設住宅での清掃活動などにも積極的に取り組むなど、「支援される側から支援する側」に回りたいという意識も芽生えています。あの震災で失ったものは少なくありませんが、子どもたちは着実に成長しています。学校と地域・保護者が一体となって教育を推進――地域コミュニティとの連携が重要になってきていますね。 私は子どもたちの教育環境を自動車にたとえています。すなわち、右側のタイヤは学校、左側のタイヤは地域・保護者です。それぞれ回転数が違うと、自動車はまっすぐに進みません。いかに学校と地域・保護者が一体となって子どもたちを育てることができるかにかかっています。 おかげさまで、市内の小中学校では、日頃から、地域の方々が郷土食や伝統芸能を子どもたちに教えたり、住民を交えた運動会を行うなど、十分に地域・保護者との連携が図れていますし、各学校が地域交流の拠点として機能しています。地域の方々と花の苗植えを実施市内の農園で地域の農作物について学習実際に田んぼに入って田植えを実践陸前高田市土曜子ども教室「たかた子どもキャンパス」のひとこま 子どもたちが将来、この地域で活躍するためにも、郷土愛の涵養は不可欠ですから、今後もさらに連携を深め、子どもたちに効果的な教育を地域と一体となって展開していきたいと考えています。8 ◆ 季刊理想 2016 秋号