ブックタイトル季刊理想 Vol.121
- ページ
- 5/24
このページは 季刊理想 Vol.121 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 季刊理想 Vol.121 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
季刊理想 Vol.121
4 ◆ 季刊理想 2016 秋号第5回 理想教育財団教育フォーラム 言語活動の充実で、読解力が向上 現行の学習指導要領が2011年に改訂される契機となった出来事の一つが、2003年に実施されたPISA調査です。同調査の記述問題において、無回答率が高かったことを背景に、読解力の低下が懸念されるようになりました。結果として言語活動の充実が求められるようになり、現行学習指導要領の柱に位置付けられました。 それから5年ほどが経過しましたが、先生方のご努力によって、子どもたちの読解力は大きく向上しました。さらに、自分の考えを積極的に表現させるなど、授業のあり方も大きく変わってきました。 た だ し、せっかく話し合いや文章の作成などを行っても、その内容に深まりが感じられない授業も散見されます。ただ子どもたちに発表させるだけでなく、進行役を務める先生方の適切な踏み込みや評価が必要になってくるでしょう。さらに、いかに子どもたちが表現したものを吟味し、しっかりと文章を書かせるかという点も大切なポイントになってきます。はがき新聞の有効性とは その点で、極めて有効なのが「はがき新聞」です。内容を吟味しながらまとまった文章を書くことで、確かな理解や認識が形成されるほか、比較的短時間で書けるために、トライアンドエラーができます。また、オリジナリティーを持たせられる形式であるだけでなく、互いの考えを伝え合う手段にもなります。さらに、活動の積み重ねによる習熟が図られるとともに、文字数・紙面の拡大などの発展性もあります。 もちろん、こうした効用は国語科だけに期待されるものではありません。各教科において「何がしっかりと書けていないといけないか」という点を明確にすることで、あらゆる教科・活動においても効果的に活用できるでしょう。基調講演言語活動をアクティブに展開するには ―はがき新聞の活用を考慮して―十文字学園女子大学教授(前文部科学省教科調査官)冨山 哲也先生シンポジウムはがき新聞の実践とアクティブな学び■シンポジスト ■コーディネーター大阪市立開平小学校中島 順子先生京都教育大学附属桃山中学校神﨑 友子先生佐賀大学教育学部教授達富 洋二先生早稲田大学文学学術院教授森山 卓郎先生