ブックタイトル季刊理想 Vol.120
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季刊理想 Vol.120
季刊理想 2016 夏号 ◆ 17はがき新聞活用レポート● 昭和22年に開校し、今年度に創立70周年を迎える群馬県みどり市立東中学校。「誇り高く自信に満ちた生徒(AZUMA PRIDE)」の育成を目標に、今年度は30名の生徒が学んでいます。同校では、図書委員会の活動として、全生徒が主体的にはがき新聞の作成に取り組んでいます。「やらされ感」から「楽しく作成」に変化 従来から読書活動の推進に注力してきた群馬県みどり市立東中学校。その一環として、図書委員会が主導して「読書レポート」(あらすじと感想で構成)にまとめる活動を、全校を挙げて展開してきましたが、2013年から書式をA4用紙からはがき新聞に変更。その経緯を担当の小暮真美先生は次のように話します。「従来はA4の用紙にびっしりと文章を書かせていましたが、生徒たちの負担は非常に大きく、『やらされ感』がぬぐえませんでした。そこで、はがき新聞を活用したところ、生徒たちの書くことに対する心理的ハードルもぐっと下がり、楽しく作成するようになりました。短い文章でまとめられること、新聞形式のため見出しやイラストを工夫することができるところが、はがき新聞の魅力ですね」しい時期もありました。 そこで、図書委員会では、生徒集会時に「はがき新聞を書こう!」をテーマにした生徒向けのプレゼンテーションを実施。併せて、生徒たちのモチベーションアップに一役買おうと、7月と12月の「はがき新聞キャンペーン」期間を中心に、教職員もサポートに動きました。頑張った生徒には「校長賞」等を授与 そのときの模様を小暮先生は「読書活動の一つとしてはがき新聞に取り組んでいるため、全教職員で指導に当たったり、声掛けを積極的にしています」と語るほか、三ツ屋雄一校長先生は「一人でできないことでも、みんなで協力したら成し遂げられる。その達成感をみんなで味わってほしいとの思いがありました。そこで、私たちも図書委員会の求めに応じる形で、キャンペーン期間に20枚以上書いた生徒に『校長賞』、15枚以上書いた生徒に『教頭賞』を授与するなど、生徒のやる気向上に努めました」と話します。 こうした学校を挙げた取り組みにより、最終的には年間815枚を達成。2月の生徒集会では全校生徒でくす玉を割るなど、目標達成を祝うセレモニーを開き、喜びを分かち合いました。図書委員会主導の「はがき新聞」作成運動全校一丸となって3年連続700枚達成群馬県みどり市立東中学校小暮 真美先生 図書委員会としての活動のため、はがき新聞の作成は原則自由。あくまでも生徒の主体性に基づいた活動であるところに、同校ならではの特徴があります。「書きたいときにいつでも書けるように、すべての教室に専用原稿用紙がストックしてあるほか、図書委員会お手製の『ポスト』も設置。毎月、同委員会が集計し、生徒玄関前の壁面に備え付けたビニールポケットに差し入れています」(小暮先生)図書委員会によるプレゼンテーションも実施 「AZUMA PRIDE」をモットーに、小規模校のメリットを生かし、全校一丸となって、さまざまな活動に取り組む東中学校。はがき新聞の活動にも、その特徴は十分に生かされ、2013年度以来、全生徒が力を合わせて、年間作成枚数700枚を達成しています。それを支えているのが、図書委員会をはじめとした生徒の頑張りと、学校側の充実した支援体制です。 事実、昨年度は生徒数の減少に伴い、年間作成枚数目標は600枚(全生徒が月に2枚書くことで達成)に引き下げられたものの、学校行事が重なる月もあり、コンスタントに書き続けるのが難