ブックタイトル季刊理想 Vol.120
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季刊理想 Vol.120
12 ◆ 季刊理想 2016 夏号日本型教育の特徴とは 日本の教育は、教科学習に限らず、掃除、給食の配膳などの生活面を含めて、全人教育として実施するところに特徴があり、各国からも注目されています。なぜこうした日本型教育が、カリキュラムまで整えられた上で、実施されているのか。その意義を教師自身が理解をしておかなければいけません。そうしなければ、「掃除を行う時間があれば、その分、教科学習をしていた方がいい」ということになってしまいます。 従来、「わかる・できる、楽しい授業」「効果的な家庭との連携やしつけ」ができれば、よい教師と言われていました。しかし、言語活動が重んじられ、21世紀型能力の育成が求められる現在、「全員参加の協働的な学び」「全員参加の協働的な生活や人間関係」の育成も重視されるようになりました。さらに、アクティブ・ラーニングが本格的に実施されるようになると、子どもたち自身が自ら思考を構築することが必要になってきます。そうなれば、考える視点を明確にした思考ツールなども重要になってくるでしょう。 ただし、ここで注意が必要です。よりよい人間関係がなければ、こうした新しい教育は機能しないということです。場合によれば、劣等感を持つ子どもと優越感を持つ子どもに二極化し、学級を崩壊させてしまう危険性もあるのです。学級内の人間関係をよりよいものに映像や音声を効果的に織り交ぜながら記念講演を行う國學院大學教授 杉田 洋先生 研究発表テーマA「学級力を高めるはがき新聞」 立川市立けやき台小学校教諭・星野由里子先生テーマB「学級力を高める道徳科の実践」 新宿区立落合第二小学校教諭・梅澤泉先生テーマC「学級力向上プロジェクトを活用した若手 教員の育成」 大田区立入新井第五小学校教諭・黒島健太先生、同 教諭鈴木涼太先生 事例発表①「かけがえのないわたし そしてあなた ライフス キル―互いに高め合うセルフエスティーム―」 西宮ライフスキル研究会 西宮市立安井小学校 こども居場所コーディネー ター・大東和子先生、西宮市立西宮浜小学校主幹教 諭・棚橋厚子先生、西宮市立夙川小学校主幹養護教 諭・加島ゆう子先生、大阪市立大和田小学校教諭・越 智泰子先生②「図画工作科の授業を通じて学級力を高める」 五泉市立五泉南小学校教諭・尾形美穂先生③「学級力漫画の紹介」 川崎市立川崎総合科学高等学校教諭・武田弦先生④「学級力アクション・カードの紹介」 小平市立小平第十一小学校教諭・藤原寿幸先生、小 平市立小平第九小学校教諭・加藤麻子先生⑤「学級力レーダーチャートの開発」 小松市立苗代小学校教諭・北野勝久先生 記念講演 國學院大學人間開発学部教授 杉田洋先生特別活動におけるこれからの学級づくり―自己有用感等を高める集団活動を通して―変えること、異なる意見をできるだけ尊重し、違いや多様性を大事にすることが求められます。望ましい集団活動を目指す よりよい学級をつくるために大事になるのは、子ども自身の参加です。教員の力でいくらよい学級をつくっても、その教員が変われば元の木阿弥です。最終的には子どもたち自身が「よい学級をつくりたい」と願うと同時