ブックタイトル季刊理想 Vol.128

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概要

季刊理想 Vol.128

20 ◆ 季刊理想 2018 夏号 海 外 か ら の お 便 り ●?ブルガリア:ソフィア「Prof. ヴァシル・ズラタルスキー」 第138 日本語教育に力を入れる公立学校。 ブルガリアのソフィア「Prof. ヴァシル・ズラタルスキー」 第 138 総合学校は 2012 年から日本語教育をスタートさせたほか、日本文化を学ぶサークル活動な 午前と午後の二交代制で授業を実施 ソフィア「Prof.ヴァシル・ズラタルスキー」第138総合学校(以下、「138総合学校」)は1960年に「ユリー・ガガーリン」学校として設立されました。 教職員数は93名、学習者数は1400名以上(小・中・高校生、1 ~ 12年生)です。 ブルガリアの教育制度は、8年間の義務教育(初等学校4年間、中等学校4年間)、4年間の中等教育(高等学校、高等専門学校)、そして高等教育(職業専門学校、大学等)からなっています。 138総合学校には、義務教育(1 ~ 8年生)に中等教育(9 ~ 12年生)の学習者が在学しており、授業は午前と午後の二交代制になっています。(教室数が足りないため、 多くの児童・生徒が同じ教室を利用できるように、 午前中は高校生、午後は小・中学校の児童・生徒が授業を受けるというシステムです)8年生から外国語教育に本腰 8年生(中学4年生)から、外国語を中心とした教育が行われ、最初の1年間は準備期間として、国語、数学、音楽、体育の他、第一外国語(英語、ドイツ、日本語、中国語の中から選択した言語)の授業を集中的に(週18コマ、1コマ=40分)勉強します。9年生から、歴史、地理学、理科、社会などの科目に加え、第二外国語も勉強します。日本とのつながり・日本語教育の導入 2009年に、東洋と西洋の間の文化交流のために「平山郁夫学校」が開校し、そして2012年から日本語教育を開始しました。 現在は、日本の教育制度の中学校2年生に当たる8年生から高校3年生相当の12年生までが日本語を勉強しています。1学年にはおよそ20人の生徒がおり、8 ~12年生合計で約120人の生徒が日本語を勉強しています。 新学年の始まりに当たる9月中旬から「日本語能力試験」当日(12月の第1日曜)にかけ、日常の授業に加え、検定試験の対策授業などが行われます。 全国の日本語学習者が日本語でスピーチを披露する日本語弁論大会にあたり、大会出場を希望する生徒の指導(スピーチの書き方、発音・質疑応答の練習等)も毎年行います。 2013年から138総合学校と、《池袋第一小学校》 の間の作品交換といった形の文化交流が行われています。 2017年度から書道・茶道・生け花などのサークル活動も導入されました。 2015年から、毎年日本語クラスの生徒が、教員、生徒、保護者および外来の観客の前で日本文化の様々なアスペクトを紹介する「日本文化祭」を行っています。 2018年度の文化祭では、歌、現代的ダンス等のパフォーマンスの他、『かぐや姫』の劇が披露されました。