ブックタイトル季刊理想 Vol.125

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概要

季刊理想 Vol.125

第13回「プリントコミュニケーションひろば」最優秀賞・理想教育財団賞授与式見やすさにも配慮した学級通信 7月14日、第13回「プリントコミュニケーションひろば」最優秀賞・理想教育財団賞を受賞された函館市立亀田中学校の川端裕介先生(学級通信「亀の湯」)への授与式が同校で行われました。式には川端先生のほかに、冨安敬二立教大学名誉教授、斎藤靖美理想教育財団専務理事、内山作亀田中学校校長先生が出席しました。 審査員長を務める冨安名誉教授は「上位に高レベルの作品がひしめき合っていた中で、頭一つ抜け出ていたのが川端先生の『亀の湯』。最優秀賞には満場一致で選ばれました」と受賞の理由を説明。さらに、「写真の色も落ち着いたトーンで統一されていて、見やすさという点でも優れた通信でした」と強調しました。 川端先生は「教員になって昨年度は11年目。学級経営も学級通信の作成も集大成のつもりでのぞみましたので、今回の受賞はなおのことうれしいですね。入賞作品集を通じて、過去の受賞作品を参考に、工夫を重ねてきました」とコメント。斎藤専務理事は「入賞作品集の講評で寄せられたアドバイスを次年度にしっかりと実践されているところが素晴らしい。特に秀逸なのは、『見出し』の付け方。深みのある言葉で簡潔に全体の内容を表現しています」と話しました。左から斎藤靖美理想教育財団専務理事、川端裕介先生、内山作校長先生、冨安敬二立教大学名誉教授今後の教育のあり方について懇談学級通信の意義について語る川端先生学級通信が学級経営の土台をつくる 「亀の湯」の特徴の一つは、事務連絡はあえて掲載せずに、子どもたちの活躍の様子や、学級経営に関する記事を中心に構成されているところにあります。「普段の学校生活や行事を通して、学級の到達点や課題を通信でお知らせすることで、生徒だけでなく、保護者の皆さんにも学級に強い関心を払っていただけるようになりました」(川端先生)。 これに対して、「教育自体がアクティブ・ラーニングの方向に大きくかじ取りを変えようとしている中で、より重要性を高めているのが、そのベースとなる『学級の力』です。川端先生の『亀の湯』はその土台をつくる役割を果たしてくれました」と同校の内山作校長先生は指摘します。 2年前(平成27年度)からタイトルとして使ってきた「亀の湯」ですが、昨年度の最終号で「店じまい」を宣言。「すごく気に入っていましたが、『亀の湯』は去年受け持った3年生のクラスなしには考えられないタイトル。彼らを送り出した時点で、『亀の湯』も卒業です」(川端先生)。 今年度は、1年生の担任として「根っこ」というタイトルで通信を発行している川端先生。「最優秀賞の名に恥じない、質の高い通信を発行し続けることが当面の目標。今年度は学級会の記録など、生徒たちが自主的、主体的に動く姿を意識的に取り上げています」と語りました。季刊理想 2017 秋号 ◆ 21